ベルギーのGPは、スパ・フランコルシャンルの、山の奥を切り開いて作られたサーキット場で行われます。山の中のコースなので、高低差が激しく、全長はなんと7kmに及びます。GPのコースは5Km台がほとんどの中、7kmもあるベルギーのGPは、超高速のレースが繰り広げられることで、注目されています。しかも、雨天と晴天時では気温差が15度近く出ることもあるほどで、山の天気はドライバーにもマシンにも影響を及ぼします。レース中に土砂降りの雨に打たれることも珍しくありませんが、雨が降っているコースがあれば、カラカラに晴れているコースがあることもあります。このように、コースを一周する間にも道路のコンディションが目まぐるしく変わり、レーサーの腕試しをしてくれるのが、ベルギーのGPの見どころともいえます。
コース歩きも体験したいベルギーのGP
ベルギーのGPの会場スパ・フランコルシャンルは、ドイツとの国境に近い山の中です。超高速のレースが見られるGPですが、現地まで行くのは容易ではありません。深い山の中なので、会場近くにはわずかな宿泊施設しかなく、直通の交通機関もないので、レンタカー等を手配する必要があります。現地までの移動で困らないためには、会場まで送迎バスを出してくれる観戦ツアーを利用するのが最良です。このようにアクセスでは一苦労する地ですが、サーキット内には遊歩道が整備されています。この遊歩道はコースを眺めながら歩くと、高低差の激しさを体感することができ、レーサーの緊迫感を何倍にも堪能できるようになります。どんなレースが繰り広げられるようになるのか、想像しながら歩く醍醐味もぜひ味わってみましょう。
超高速レースが展開されるベルギーのGP
ベルギーのGPの特徴は、平均速度が240キロを超えるほどの、超高速レースをあらゆる場所で見られることです。300キロを超えることもしばしばあります。スパ・フランコルシャンルのコースの標高差は100mもあり、体を鍛えていないと徒歩で少し歩くと心臓がバクバクと苦しくなるほどのきつい坂が立ちはだかっています。中でも、ドライバーが命がけで超える坂は、オールージュの坂と呼ばれ、ベルギーのGPの最大の見どころになっています。超高速スピードでこの坂を駆け抜けようとすると、坂が直角の壁のようになって目の前に立ちはだかって見えるのだそうです。その直角の壁を猛スピードで駆け抜ける感覚は、空に向けて飛び散ってしまうような恐怖ではないでしょうか。このような恐怖を吞み込んで突き進むレーサーの勇敢な様を、しっかり見届けましょう。